2017年5月
« 9月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  
村上博之/MURAKAMI Hiroyuki
ココロのトビラ

1992年ソニー株式会社入社。映像セクター戦略企画を経て、コンピューティング戦略企画を担い、インターネットサービスプロバイダー「So-net」創業メンバー。ネットワークコンピューティングにより、人と人を、心と心を繋ぐ「PocketPostPet」等、様々なコンテンツをプロデュースする。その後、ソニーHQ ET事業準備室・ALE事業準備室・クリエイティブセンター・環境戦略研究所などを兼務し、新しい感動価値のインキュベーションを続け、ソニーで研究開発がスタートした次世代Personal Mobility「Winglet」の技術と理念をSONYからTOYOTAが引き継いだことを機に、ロボット技術・エレクトロ技術・モビリティー技術・IT技術を融合し、オンラインからオフラインへ、バーチャルからリアルへと、人の心を動かし、人の心を広げて、人を心で繋げる、新しいMoverとCommuterを、Human-wareとHeart-wareを創造すべく、トヨタ自動車株式会社へ移籍。現在、パートナーロボット部 主幹。





意味の世界

文字は記号
 
音素と
形状と
意味を
 
有する。
 
アジアは
象形文字。
 
我々の
祖先は
 
世界に
向かい
 
世界を
形どり
 
現象を
象形し
文字を
 
作った。
 
木は
 
字でもあり
絵でもあり
 
川は
 
字でもあり
絵でもあり
 
文字が
象形から
現象を
 
呼び起こし
 
川の水の流れる
せせらぎの音や
 
川面に降り注ぐ
きらきらの光の
 
情景が
 
浮かんでくる。
 
欧米は
表音と表意の
言語。
 
木は
Treeであり
 
川は
Riverであり
 
現象によらず
具象によらず
 
意味の表記
意味の記号。
 
僕たちの
世界を
構成する
 
円も
角も
弧も
線も
色も
形も
 
有機も無機も
人口も自然も
 
記号である。
 
人間の文化と
人類の文明の
 
歩みは
世界を
 
文字と
数字で
  
言語化
意味化
客観化
抽象化
科学化
共有化
 
してきた歴史。
 
いつしか
ぼくらは
 
具象から
抽象へと
 
意味を求め
意味を探し
意味を称え
意味に飢え
意味に怯え
 
意味の世界に
生きるように
なってしまう。
 
そこでは
 
知にかなう
意味が先で
 
理にかなう
意味が上で
 
心で通さず
頭で考える。
 
ロゴも
エンブレムも
 
記号であり、
 
古き和の先人の
武士達は
 
氏や家を
家紋のロゴに
 
近き洋の先人の
Nikeは

神の翼を
企業のロゴに
 
記号化した。
 
東京オリンピックロゴ
 
近似であるか?
真似であるか?
 
は重要でない。
 
赤と白は
日本の国旗の色で
 
赤と白と
金と銀は
日本の御祝の色で
 
金と銀は
大会のメダルの色で
 
白と黒は
和の書画の色で
洋の正装の色で
 
普通の自明な
想像と創造だ。
 
重要なのは
創作の在り方
 
Team
Tokyo
Tomorrow
 
意味が先で
言語が先で
 
Tの
文字に
意味の
図を

重ねて
 
再構築して
再編集する
 
アプローチ。
 
すると
 
五輪の五色の
ロゴと記号の
 
大陸
民族
人種
国籍
 
を超えた
 
調和や
融和や
平和の
 
和を
5色の
輪に
 
繋げて
表した
 
意味と重複し、
 
ロゴ中央の
文字要素の
 
Tokyo 2020
 
の意味とも重複する。
 
勿論
意味を
反復することも
強調することも
デザイン。
 
しかし
 
意味とは
理念とは
思想とは
 
作り手の
与え手の
 
エゴである。
 
オリンピックの
本質とは
なんであろうか?
 
それは
 

 
そのもの。
 
己を高め
己を研ぎ
己を清し
 
より速く
より高く
より遠く
 
走り
投げ
飛び
 
競う
人の体の動きが
 
見る
人の心を動かす。
 
宗教も
信仰も
民族も
国家も
性別も
健常も
障がいも
 
全ての
意味を
取って
払って
 
同じ足と
同じ手と
同じ体と
同じ人の
 
人間の
純粋と
原点に
還って
 
人の躍動の情動と
人の鼓動の情感に
 
共鳴して
共感する。
 
そこでは
 
人が主役であり
人が主体であり
 
文字からでなく
意味からでなく
 
人の
 
Motionと
Emotionの
 
体の動きを
心の動きを
 
像に
形に
 
することで
 
生命の
 
躍動を
疾走を
多様を
祝福を
 
表すべき。
 
一挙手と
一投足を
 
一瞬一瞬の
全身全霊の
 
モーメントと
モーションを
 
記号に表して讃え
映像に収めて留め
 
目に焼き付け
心に刻み込みたい。

 
選手の
 
躍動と鼓動の
情動と情感を
 
邪魔する
 
タイポも
グラフも
 
ノイズであり
 
写真にも
映像にも
 
上乗せや
上書きは
要らない。
 
優れた
デザインとは
 
物と心が
表裏一体
 
であるべき。
 
作者は
 
TBSでは
Bの表音からブタを
 
ReBornでは
英語の表音からリボンを
 
LISMOでは
LISの表音からリスを
 
意味の有無を
文字や言葉を
 
自由と自在に
記号と意匠に
 
する才能の持主。
 
この創作と
このロゴは
 
現代の
日本の
 
表層性と
意味性と
文字性を
偏重する
 
グローバライゼーションと
コマーシャライゼーションに
 
翻弄される
 
デザイン界の
構造と状況を
写す鏡である。
 
そして
ザハの新国立競技場は
 
建築と建築家が
 
Land Markや
Art Objectの
 
バベルの塔を目指した
 
旧時代や
前近代の
 
人標のエゴの象徴や存在でなく
 
自然や生活や文化の
風土や風景や風情の
 
Land Scapeや
Life Scapeの
 
一環となり
人と土と共に在る
存在と関係の
 
リレーションや
コンテキストや
シーケンスや
エコシステムの
 
用と美を兼ねなければならない
パラダイムシフトを示唆する。
 
写真は
今は亡き
 
Designと
Engineeringを
 
融合し
日本の
IDと意匠を
先駆した
 
GKデサイン
栄久庵憲司
作品。
 
和にも
洋にも
通じて
 
漢字の人を
陸上のトラックを
水泳のプールを
 
想起させ
 
躍動感や
疾走感を
 
多様性や
一体性を
 
人と人の
心と心の
 
結びや
繋ぎを

表し、
 
喜びや
祝いの
水引の
伝統と
文化に
 
基き、
 

DNAの
螺旋のように
 
過去から
現在から
未来へと
 
人の
 
深化や
進化や
新化も
 
感じる。
 
文字ありきでない
意味ありきでない
 
真の
デザインは
唯一無二

亀倉雄策

1964
オリンピック
デザイン

それは

人の視点があり
人が始点である。

真紅の真円一つ

5つの違う色の輪の中を
1つの同じ色の赤で満し

人の心の炎の熱情を示し

大戦から
再生へと

人の命の灯の希望を示し

5人の選手の疾走の
5体の瞬間の写真で

人の体の躍動を伝えて
人の心の鼓動を伝えた。

そこには

人へ心から礼讃があり
命の力への敬愛があり

一点の
描画も
写真の
情景に

加えも
重ねも
汚しも
穢しも

しない。

だからこそ
デザインに

魂が宿り
美が宿る

のである。


カテゴリー: 未分類 |