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村上博之/MURAKAMI Hiroyuki
ココロのトビラ

1992年ソニー株式会社入社。映像セクター戦略企画を経て、コンピューティング戦略企画を担い、インターネットサービスプロバイダー「So-net」創業メンバー。ネットワークコンピューティングにより、人と人を、心と心を繋ぐ「PocketPostPet」等、様々なコンテンツをプロデュースする。その後、ソニーHQ ET事業準備室・ALE事業準備室・クリエイティブセンター・環境戦略研究所などを兼務し、新しい感動価値のインキュベーションを続け、ソニーで研究開発がスタートした次世代Personal Mobility「Winglet」の技術と理念をSONYからTOYOTAが引き継いだことを機に、ロボット技術・エレクトロ技術・モビリティー技術・IT技術を融合し、オンラインからオフラインへ、バーチャルからリアルへと、人の心を動かし、人の心を広げて、人を心で繋げる、新しいMoverとCommuterを、Human-wareとHeart-wareを創造すべく、トヨタ自動車株式会社へ移籍。現在、パートナーロボット部 主幹。





Japan as Only 1

誠に残念ですが、日本は貧しい国になるでしょう」

米国家経済会議(NEC)前委員長のローレンス・サマーズ
米ハーバード大学教授が2011年、ニューヨーク市内の
講演で断言すると、会場が静まり返った。

NOといえる日本人として反論を。

まず富を金とした場合でも
経済のストック(蓄積)とフロー(流れ)の
両面を客観しなければならない。

日本の非金融資産も含めたストックの合計は
09年時点で約2500兆円の世界2位。
その中で国内でほぼ眠っている個人金融資産
1400兆円も世界2位。

アラブ石油諸国の個人・企業・国家のSWFも
含めて世界を動かすオイルマネーの総額でも
200兆円にすぎない中、

定期預金に250兆円
郵便貯金に250兆円
外貨準備に100兆円

合計600兆円のすぐに運用できる
流動性の高い資産があり、

日本の成長戦略と方向を示し、
国内で国民が日本の未来に投資できる環境を創れば、
復興から新興と成長へのエンジンがある。

東北震災での経済損失は20兆円と言われ、
マスコミは、生産や投資の経済活動による国民総生産
GDPのフロー500兆円に対して損失4%と危機を煽るが、
ストックとフローを合わせた国富の0.7%に過ぎない。

国債と地方債を合わせて借金塗れで破たんの危機にある
といわれる日本の国家をバランスシートでみると、
純資産でも260兆円ある。

更に、
国連大学世界開発経済研究所(ヘルシンキ)が実施した
「世界の個人の富の状況」調査で、
1人あたりでは米国や欧州、産油国も上回って
日本が世界で最も豊かな国である。

値が1に近づくほど格差が大きくなる富の分配格差を示す
「ジニ係数」でも、世界全体のジニ係数は0.89の中、

米国は0.80
日本は0.55

で富の分配格差も低い国である。

更に、
米タイム誌が世界56か国12万人を対象に実施した
世界20か国の好感度調査でも

1位日本(77%)
2位ドイツ(72%)
3位シンガポール(71%)
4位米国(64%)
5位中国(62%)

と、
日本は2007年から連続で首位をキープしており、
これは日本のBrand ValueとBrand Powerが
No.1であることを示す。

そして何より、
幸福の基準や指標のパラダイムは変容している。

WHOによる新しい幸福は、
IQ、EQ、SQ、PQの満足のバランスである。
すなわち、

Intelligent(頭、
Emotional(心)
Physical(体)
Spiritual(精神)

で満足や幸福であることが
現在の幸福の概念と指標であり、
物質や利便の豊かさではなくなっている。

また
現在は
価値観の時代。

価値の経済も

->物価経済から知価経済へと
->ハードからソフトへと
->モノからコトへと
->頭から心へと

シフトしている

価値観の時代のマーケティングは
”いつかはクラウン”でなく
物の量・数・質により満足を得るのでなく、

自分の価値観
自分のスタイル

を満たすモノ・コトを
スマート・コンスーマーが選ぶ時代である。

更に、
価値は

個人の価値から
共感の価値へと

個から
集へと

シフトしている。

他人と違うから嬉しいでなく
他人と繋がっているから嬉しい

Blog、SNS、twitter等のソーシャルメディアの台頭も
つながりの共感価値へのシフトを証明しており、
マーケティングメソッドも

AIDMAからAISASへと
AISASからSIPSへと

移っている。

その価値と価値観のパラダイムシフトの中、
日本は古来から現在まで、

共感の文化と共生の思想があり、
ハードとソフトの融合に長け、
文化と文明の融合に長け、

自然を文化に取り込み、
自然を文明に取り込む、

未来の価値となるサステナビリティーにも長けている。

20世紀の前世紀の物質や金融の価値中心の産業資本主義から
21世紀の新世紀の自然や人間の価値中心の生命資本主義へと

震災の転機に大きく人類の文明と文化の転換点に立っている今

成熟し、
飽和し、
停滞し、

留まっていた日本と日本人が、

日本の復興と新興と再生と成長の動機と目標を
国民が心と手にし、
一心と一丸となったならば
日本が貧しい国になるはずがない。

ただ、
その歩む道の
先の方向と羅針を
間違ってはいけない。

国や人の豊かさの新しい指標として

GNP(Gloss National Product、国民総生産)から
GNH(Gloss National Happiness、国民総幸福量)が
注目されている。

GNHは1972年ブータン国王が提唱した
新しい概念と指標で、

①基本的な生活
②文化の多様性
③感情の豊かさ
④健康
⑤教育
⑥時間の使い方
⑦自然環境
⑧コミュニティの活力
⑨良い統治

で国家の価値と国民の幸福を測る指標。

GDPで世界3位の日本も
GNHでは75位にすぎない

国連が提唱する
HDI(Human Development Index)人間開発指数
という概念もあり、

GDP(一人あたり購買力平価)×平均余命×教育レベル(識字率、就学率)

を指標とした場合、
169の国・地域を対象にした調査では

1位:ノルウェー
2位:オーストラリア
3位:ニュージーランド
4位:米国
5位:アイルランド

11位:日本

である。

米エール大などが世界経済会議で公表した
EPI(Environmental Performance Index)
環境パフォーマンス指数
という概念もあり、

・環境の健全性
・大気汚染
・水資源管理
・生物の多様性と生息地、
・農林水産業
・気候変動等

10分野の25指標で
世界163カ国を算定した場合は、

1位 アイスランド 93.5
2位 スイス 89.1
3位 コスタリカ 86.4
4位 スウェーデン 86.0
5位 ノルウェー 81.1

20位 日本 72.5

である。

価値は

国家も国民も、
社会も生活も人生も、

人と命の在る
全ての自然環境も、社会環境も、文化環境も、
あらゆるenvironmentも含めて

Quality of Life(機能価値・物質価値)から
Qualia of Life(感性価値・感動価値)へと

QOLの概念が

↓量から質へ
↓質から心へ

シフトしているといえる。

昨今
Japan as No.1ではなく、

Japan Passing,
Japan Nothing,

と世界では言われる中

悲観も楽観もせず、

新しい価値と
新しい幸福と
新しい成長の

観念へ向けて

新観していけば

日本は未来にNo.1でなくOnly.1になれるはずだと思う。


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